【後編】VC投資家として見たSiiibo証券の魅力とは?
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「VC投資家」千葉功太郎氏に伺う【出資理由と今後への期待】
お読みいただきありがとうございます。
Siiibo証券という会社でCEOを務めている小村と申します。
Siiibo証券は、「webでの私募」を活用することで、シンプルで分かりやすい金融商品である「社債」の投資・発行プラットフォームを運営するネット証券会社(第一種金融商品取引業者)です。
Siiibo証券は2020年3月より、起業家コミュニティ「千葉道場」を母体とするユニークなVC(ベンチャーキャピタル)「千葉道場ファンド」からご出資いただいております。
今回は、その代表取締役GPを務めておられ、且つSiiibo証券に対し「個人投資家」「VC投資家」2つの視点からご期待をお寄せいただいている千葉功太郎氏に、Siiibo証券CEO小村がインタビューさせていただいた内容を前後編に分けてお届けします。
後編の本記事では、「VC投資家」千葉功太郎氏として、Siiibo証券にシリーズBラウンドにて追加ご出資をご決定いただいた背景と、それに伴って高まるSiiibo証券への期待について語っていただきました!
▼前編記事はこちらから
【社債投資の魅力】「投資家」千葉功太郎氏インタビュー 前編
お話を伺った方:
千葉道場ファンド代表取締役GP 千葉功太郎氏
投資家や発行企業からの支持の秘訣は、強固なミッションと堅実なチーム体制
小村:まず最初に、2020年3月頃シリーズAのリード投資家としてご出資いただいた際の印象について、お教えいただけますでしょうか?
千葉:やはり当時からCEO小村さん、COO宮崎さん、CTO松澤さんと、それを支える取締役芳野さんのチームバランスが非常に良いなと思いました。実際に、投資させていただいてからこの約2年で、当時の構想を着実に現実にしているとも感じております。まだ皆様が目指されている大きな山の0.1合目程度かもしれませんが、このチームであれば本当に発行企業・投資家双方にとって社債をより身近で気軽な商品にし、社債市場の未来を実現してくれるのでは、と考えております。
小村:当時は様々な要素が不足している中にもかかわらず、意思決定いただき誠にありがとうございました。同じベンチャーでも金融業は特にメンバー集めが壁となりやすいと感じます。
具体的に当初期待していた点と実際の事業進捗を比較していかがでしょうか?
千葉:業登録の完了は既定路線とは言え大きな前進でしたね。想定より時間がかかり苦労されておりましたが、アンコントローラブルな状況の中でも自己募集のアドバイザリー業務を進められたり、定期社債の仕組みを考案・整理されたり等、着実に見えない資産を築かれていたと思います。投資家としてはこの姿勢が素晴らしいと感じ、心配はしておりませんでした。メンバーの皆様がモチベーションを維持してこの事業を前に進められる姿は本当に凄いと感じました。
小村:やはり弊社が何のための組織かという根幹(ミッション)に共感するメンバーが揃っているのは強いですね。
他の投資先様や類似企業等と比較し特に評価いただいている点についてはいかがでしょうか。
千葉:昨今特に重要性が高まっている所謂コーポレート・ガバナンスに関しては、証券会社なので当然ではありますが、一般的なスタートアップの水準を大きく上回っておりますね。高いリテラシー/金融経験も豊富な組織というのは相当に珍しい。そのような点が発行企業顧客に在籍する一流のCFOにも好まれる理由なのかなとは想像しております。良い意味で「着実」「堅実」という所でしょうか。
小村:新領域へのチャレンジではあるものの、金融業界全体が歴史的に築いてきたガバナンスの考えや仕組みは大切にしていきたいと思います。逆にもう少し楽観的な、金融バックグラウンドでない人材も拡充すればバランスはより良くなると考えますが、そこは慎重に進めようと考えております。
千葉:そうですね、あとは社債という投資商品の性質上、いわゆるソーシャルレンディングや他のプラットフォームよりも比較的資産規模が大きい投資家の方々が集まってきているというのもユニークだなと思っています。
地方も巻き込んだ「社債市場そのもの」の変革で、直接金融の民主化の実現へ
小村:はい、シリーズAの段階ではあくまで仮説でしたが、徐々にデータやユーザインタビュー等で実証が進んでおりますね。
今回追加投資を決めてくださった要因についてもお教えいただけますでしょうか?
千葉:目指されている構想に共感しており、そこがブレていないという点が大きいかと思います。着実に成長されていて、当然、これから更に評価が高まる会社だと思っております。
あとはやはり巨大なマーケットに対し、本当に変革を起こせるチームだと考えている点も主要因です。Siiibo証券は市場開拓に時間がかかるビジネスであると思っていて、資金/モチベーションの管理が重要だと考えております。前者は今回シリーズBが無事完了したように資金調達力は高いという評価で、後者についても執着と言えるくらいこの社債市場という領域に皆さん情熱があり、やり抜いてくれると確信しております。
直接市場で瞬時かつ自由に社債投資が実現されるような最終的な世界観を作り切れると思える組織ってそう無いと思います。
小村:マッチングが自由になされ、プラットフォーマーはそのネガティブチェック/統治を可能な限り効率的に担うーー民主的な直接金融が普及した未来、素晴らしいですよね。
中長期的なサービス/プラットフォームへの期待はどのようなものがありますか?
千葉:地方の未上場かつ優良企業というのは数多あるので、そういった会社に自由に投資できるような未来を投資家には提供してほしいです。銀行以外の資金調達手段って地方の会社にはあまり選択肢が無いと思うので、地元の有力者等からカジュアルにお金を借りて事業に使えるようにしてほしい。あとはやはりAUM(発行額)1000億円というのが1つのスタートラインと考えており、恐らくその規模が社債が広がり始めたと言えるラインだと思っております。次のステージは、このマイルストーンに向かって緻密に絵を描き切ることが求められると思います。
小村:はい、おっしゃる通りですね。サステイナビリティも考えると、1000億円規模でようやく新しいマーケットが構築されたと見做せるという認識です。まずはそこに向けて引き続き尽力して参りますので、今後ともよろしくお願いいたします!